翁草

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スペインの川柳 <<グレゲリーア>>

スペインにも川柳と似たグレゲリーア (greguería) という文芸ジャンルが存在することを最近知りました。作家ラモン・ゴメス・デ・ラ・セルナ(1888 –1963)の発案で、人々や事物についての、...
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ボルヘスの処女作『ブエノスアイレスの熱狂』

今年(2023年)はホルヘ・ルイス・ボルヘスの最初の著作『ブエノスアイレスの熱狂』(Fervor de Buenos Aires)が世に出てから、ちょうど100周年に当たります。同書は父親ホルヘ・ギジ...
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エスプロンセーダの物語詩『サラマンカの大学生』

最近、ホセ・デ・エスプロンセーダの物語詩『サラマンカの大学生』を読みました。  エスプロンセーダ (1808-1842) はロマン主義という19世紀の新しい文学運動の典型的作家とされています。生涯を烈...
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「21世紀の日本とその国際的役割」

最近ベネズエラのロス・アンデス大学アジア・アフリカ研究所から VISIONES SOBRE JAPÓN EN EL SIGLO XXI と題する本が刊行されました。その序文に私の「21世紀の日本とその...
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ブレトン・デ・ロス・エレロスの戯曲『一度死ねば分るよ』

19世紀のロマン主義演劇のなかでもブレトン・デ・ロス・エレロス(1796-1873)は喜劇作家として最も多作かつ多彩な作家であるといわれます。およそ200篇近くもの作品を発表し、そのうちの一つがこの愛...
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カルデロン・デ・ラ・バルカの『驚異の魔術師』

ロペ・デ・ベガ亡きあと17世紀の終リまで、カルデロン・デ・ラ・バルカはスペイン演劇の王者でした。彼の『人生は夢』および『サラメアの村長』は先にご紹介しましたが、ここではバロック的な宗教劇である『驚異の...
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アラルコンの『壁に耳あり』

先にフアン・ルイス・デ・アラルコンの作品『疑わしき真実』をご紹介しましたが、最近同じ作家の『壁に耳あり』(1628)を再読しました。上層階級の悪弊や腐敗を鋭くつく風刺の精神は現代の社会派劇作家の高い評...
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アソリンの『ドン・キホーテの旅路』を読んで

アソリンの本名はホセ・マルティネス・ルイス。1874年生まれの、いわゆる「98年世代」の作家です。この世代の作家たちは、1898年の米西戦争に敗れプエルトリコ、キューバ、フィリピンなどを失い、政治、社...
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カルデロンの『サラメアの村長』

この作品は前掲の『人生は夢』と同じく、カルデロン・デ・ラ・バルカ(1600 – 1681)による戯曲です。カルデロンはロペ・デ・ベガと並ぶスペイン演劇の王者で、経歴も似ています。両人とも郷士(小貴族)...
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『ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯』

この作品(1554)はピカレスク(悪者)小説の走りで、作者不詳とされています。もっとも最近の有力説は、トレド生まれの歴史家・詩人・劇作家、セバスティアン・デ・オロスコ(1510-1579)の作であろう...