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翁草

ブレトン・デ・ロス・エレロスの戯曲『一度死ねば分るよ』

19世紀のロマン主義演劇のなかでもブレトン・デ・ロス・エレロス(1796-1873)は喜劇作家として最も多作かつ多彩な作家であるといわれます。およそ200篇近くもの作品を発表し、そのうちの一つがこの愛...
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『出家とその弟子』の日西対訳版が出版されました!

この度スペイン(サラマンカ)の Sígueme 社から『出家とその弟子』(倉田百三作)の日西対訳版が出版されました。 親鸞とその息子善鸞、弟子の唯円の葛藤を軸に、親鸞の『歎異抄』の教えを戯曲化した宗教...
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カルデロン・デ・ラ・バルカの『驚異の魔術師』

ロペ・デ・ベガ亡きあと17世紀の終リまで、カルデロン・デ・ラ・バルカはスペイン演劇の王者でした。彼の『人生は夢』および『サラメアの村長』は先にご紹介しましたが、ここではバロック的な宗教劇である『驚異の...
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アラルコンの『壁に耳あり』

先にフアン・ルイス・デ・アラルコンの作品『疑わしき真実』をご紹介しましたが、最近同じ作家の『壁に耳あり』(1628)を再読しました。上層階級の悪弊や腐敗を鋭くつく風刺の精神は現代の社会派劇作家の高い評...
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アソリンの『ドン・キホーテの旅路』を読んで

アソリンの本名はホセ・マルティネス・ルイス。1874年生まれの、いわゆる「98年世代」の作家です。この世代の作家たちは、1898年の米西戦争に敗れプエルトリコ、キューバ、フィリピンなどを失い、政治、社...
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カルデロンの『サラメアの村長』

この作品は前掲の『人生は夢』と同じく、カルデロン・デ・ラ・バルカ(1600 – 1681)による戯曲です。カルデロンはロペ・デ・ベガと並ぶスペイン演劇の王者で、経歴も似ています。両人とも郷士(小貴族)...
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『ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯』

この作品(1554)はピカレスク(悪者)小説の走りで、作者不詳とされています。もっとも最近の有力説は、トレド生まれの歴史家・詩人・劇作家、セバスティアン・デ・オロスコ(1510-1579)の作であろう...
翁草

アラルコンの『疑わしき真実』を読んで

フアン・ルイス・デ・アラルコン(1580? – 1639)はスペイン黄金時代の重要な劇作家です。彼の作品の特徴はユーモアのある会話と人間の弱みを風刺する点にあるといえるでしょう。 同作家はヌエバ・エス...
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『女たちのラテンアメリカ』(下巻)

このたび五月書房新社から家内の新著『女たちのラテンアメリカ』の下巻が出版されました。征服時代から20世紀に至るまでのラテンアメリカの歴史を彩った43人の女性が紹介されています。主人公の女性たちの波乱万...
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ロペ・デ・ベガの『国王こそ無二の判官』

ロペの戯曲『世の片隅にある農夫』については既にお話しましたが、今回は『国王こそ無二の判官』という同作家の別の戯曲をご紹介します。ロペの生涯はまるで小説のような冒険と、烈しい情熱と、中産階級的な徳行の混...